歩荷とは
歩荷(ぼっか、ボッカとも記す)は、運搬形態および運送形態の一種で山岳のような体力的もしくは地勢的の難所において人間が背中に荷物を背負って徒歩で運搬すること。またそれを職業とする人である。
日本における歩荷
運搬運送の形態としては原始的で、かつて日本ではどの地方でも見られたが交通手段の発達、人件費の高騰などから徐々に減少し、20世紀後半には、山小屋など直接自動車道がない場所に物資を運搬する時のみに使用されるようになった。しかもその後、山小屋でもヘリコプターによる運送が可能となり、現在、恒常的に歩荷を専門の職業とする人を見ることができるのは、尾瀬の尾瀬ヶ原地区と白馬岳の火山期のみとされている。ただし、山小屋の従業員やアルバイト従業員が臨時に歩荷の仕事をすることは現在でも各地の山域で見られる。
背中に背負子(しょいこ)をつけ、それに箱詰めなどした荷物を何弾にも重ねて乗せて運搬する形態であり、その後ろ姿が荷物が歩いているように見える様から歩荷と呼ばれる。
他の呼び方に、強力/剛力(ごうりき)、ポーター、シェルパ、荷背負い(にしょい)などがある。